2026-09-17 · history
ケーニヒスベルクの橋(1736) — 日曜日の散歩の悩みを、オイラーが地図を消して解いた年
答えは単純だ。1736年、数学者レオンハルト・オイラーは、プロイセンの町ケーニヒスベルクにあった七つの橋を、同じ橋を二度渡らずに全部渡って元の場所へ戻る散歩道は存在しないと証明した。町の四つの陸地は、5本・3本・3本・3本と、どれも奇数本の橋につながっていたからだ。論文「Solutio problematis ad geometriam situs pertinentis」は1735年8月26日に発表され、1741年に出版された。陸地を点に、橋を線に置き換えるこの発想が、後にグラフ理論と呼ばれる数学の一分野を生み、いまも学校で習う「一筆書き」の判定条件として残っている。本稿は、この290年前の一枚の証明が、経路や接続を答えにする現代のパズルゲーム(『Cosmic Express』『Lyne』『Mini Metro』など)の設計の土台に、姿を変えていまも残っていることを辿る。