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関連エッセイ
MOTAS(2001) — 「脱出ゲーム」という言葉を生んだ、たった一人のFlashサイト
個人開発者Jan Albartus(ハンドル名LOGAN)が2001年11月に公開したFlashアドベンチャー『MOTAS(Mystery of Time and Space)』。英語版Wikipediaは、「脱出ゲーム(escape the room)」という呼び名自体がこの作品から生まれたと記す。2008年までに全20部屋へ拡張され、15言語に翻訳された本作は、2004年に世界的ヒットとなる『Crimson Room』のクレジットに、直接の影響源として名指しされている。当サイトで先に扱った『Crimson Room』『リアル脱出ゲーム』の系譜をたどると、行き着く先にこの一人のサイトがある。
Crimson Room(2004)— 赤い密室が「脱出」を世界語にした日
2004年3月4日、日本の開発者 Toshimitsu Takagi 氏が Flash 製の小さなゲームを無料公開した。深紅の壁の部屋で目を覚まし、鍵と道具を拾い、施錠された扉から出る——ただそれだけの『Crimson Room』が「脱出ゲーム」というジャンルを世界に広め、アジアでは作者の名を冠した「Takagism」という呼び名を生み、2007年の京都で世界初のリアル脱出ゲームの引き金を引いた。私はこの赤い部屋を、デジタルの遊びが現実空間へ逆流した稀有な結節点として読み解く。
Cursor*10(2008)— 十人の私が塔を登る、セルフ協力の原点
2008年1月、Nekogamesの石井義雄氏が一本のFlashゲームを自サイトで公開した。名は『Cursor*10』。操作するのはマウスカーソルそのもので、寿命の尽きた自分の行動が次の生で再生され、過去の自分と協力しながら16階の塔を登る。日本の正月休み一回分で作られたこの小品を、私は「セルフ協力」という現代パズルの文法の起点として読み解く。


