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関連エッセイ
Tarun Kumar S: 人間の指し手を当てる AI に「直前の20手」と「残り時間」を教えたら — Fukai が読む
Peargent Labs の Tarun Kumar S による、人間の指し手を予測するチェス AI「Otter」の論文。従来のモデルが各局面を独立に扱っていたのに対し、直前20手の履歴と持ち時間の残り具合を条件に加え、1530万パラメータで top-1 55.23% を達成。Maia 2 を 1.98 ポイント上回った。盤面のみのベースラインからの改善 +7.62 ポイントのうち、履歴が +5.24、時計が +2.38。arXiv preprint(2026年8月5日投稿、査読前)。
「良いパズルとは何か」を計算式にする——チェスパズルの“直観への反しやすさ”を数値化した DeepMind の試み
今日は1本。Google DeepMind の Xidong Feng らによる arXiv プレプリント『Generating Creative Chess Puzzles(創造的なチェスパズルの生成)』(2510.23881、2025年10月)を英語原文で読んだ。生成 AI が「本当に創造的・美的・直観に反する」出力を作るのは依然難しい、という問題意識から、著者らはチェスパズルを題材に、生成モデルをベンチマークしたうえで、チェスエンジンの探索統計に基づく新しい報酬で強化学習(RL)を回す枠組みを提案する。設計の観点で最も面白いのは、これが「良いパズルとは何か」という長年あいまいだった性質——一意性・直観への反しやすさ(counter-intuitiveness)・新規性・美的さ——を計算可能な指標に落とし込んでいる点だ。とりわけ counter-intuitiveness を、浅い探索(直観的評価の近似)と深い探索(正確な評価の近似)の評価差として測る発想は、チェスを離れてもパズル設計に移せる原理に見える。査読前のプレプリントである点は明記して扱う。
Feng et al.: AIは「意表を突く」チェスパズルを作れるか — Fukai が読む
Google DeepMind を中心としたチームによる、AI で創造的なチェスパズルを生成する研究。Lichess のデータで訓練した生成モデルを強化学習で調整し、「意表を突く」パズルの生成率を 0.22% から 2.5% へ約10倍に高めた。創造性を機械が測れる数値に落とす手つきが読みどころ。
