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テトリス(1984) — モスクワの計算センターから来た、七つの駒の四十年
1984年6月、モスクワのドロドニーツィン計算センターでアレクセイ・パジトノフが余暇に書き上げたプログラムは、ペントミノを四マスの七種類まで削り込んだだけの、ごく単純な規則だった。本稿は、フロッピーディスクでモスクワを駆け巡ったこの作品が、英国商社とソ連貿易機関エルオルグの権利争い、ヘンク・ロジャースの1989年ゲームボーイ交渉を経て世界的商品になるまでの経緯と、水口哲也『Tetris Effect』(Steam版2021年)に至る現代への系譜を辿る。
ゼルダの伝説(1986) — 宝物と迷宮が定めた探索の文法
1986年2月21日、ファミリーコンピュータ ディスクシステムのローンチタイトルとして生まれた『ゼルダの伝説』。宮本茂と手塚卓志が築いた「宝物を得て道が開く」という一方向の鎖構造は、40年を経て現代の探索型パズルの祖先となった。ディスク容量という当時の制約から生まれた設計を、私は歴史家の視点で読み直す。
