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1894年、箱根の温泉町で一つの木箱が形になった。寄木細工の模様の下に、決まった手順でしか開かない仕掛けを仕込んだ「秘密箱」である。取扱説明書はない。渡された者は自分の手だけを頼りに、正しい順番を探るしかなかった。今日のエスケープルームと同じ設計の骨格を、132年前の木箱の中に読み解く。