BLOG · 2026-07-04

「タイトル画面の音」を、開けてみます

0BPMの音楽 #06 — まだ何も始まっていない、あの数秒

『まだ何も始まっていない』という、シーン

今まで#01から#05まで、考えている時間、解けた瞬間、詰まっている沈黙、クリアの余韻と作ってきて、ふと気づいたんです。全部『プレイの中』か『プレイの後』の音だったな、と。プレイが始まる前の音、一つも作ってなかった。

タイトル画面で、指がまだコントローラーに乗ったまま、始めるボタンを押すかどうかの数秒。あそこにも絶対、音が要る。しかも変に煽ったらダメで、待っててくれる感じの音にしないと、プレイヤーが構えちゃう気がしたんです。

鳴らしてみてください

下で実際に鳴ります。▶を押すと、やわらかい和音がゆっくり息をするように立ち上がって、その裏でごく小さいキックが一定間隔で鳴り続けます。72BPM、だいたい安静時の心拍と同じくらいのテンポです。

DOREMI
「タイトル画面の音」 — FM + SSG + リズム
やわらかい和音がゆっくり息をして、心拍くらいの控えめなキックが一定間隔で鳴ります。▶でループ再生。

FMリードの音色

比率 ratio1
変調 index1.4
帰還 feedback0.08
attack250ms
release1100ms

メロディ(MML・編集可)

FM リード
FM ベース
SSG アルペジオ

リズム(1文字=16分 / x=打つ ・=休み)

キック
スネア
ハイハット
リズム音量16%

空間 — リバーブ / ディレイ

reverb60%
delay mix30%
delay time440ms
feedback28%

全体

tempo72
音量44%

拍を心臓に近づけたら、迎えてくれる感じになった

最初は壮大なコード進行で『さあ始まるぞ』感を出そうとしたんですが、聴き返したら煽りすぎて逆効果でした。タイトル画面は宣言する場所じゃなくて、迎える場所なんだと思い直しました。

それで拍を思い切り心臓に寄せてみました。72BPMは安静時の心拍にだいたい近い数字で、キックもごく小さく、ほとんど気配だけ残す音量にしています。アタックは0.25秒とやや遅め、和音がふわっと満ちてくる時間を作って、始まる前の一呼吸をそのまま音にしました。

『考えている時間』が『始まってからの静けさ』だとしたら、これは『始まる前の静けさ』。同じ静けさでも種類が違うんだな、と作ってて気づきました。5本作ってようやく、このシリーズの入り口の音ができた気がします。

次は、あなたの番

『タイトル画面の音』、思ったより気に入ってます。これで『始まる前』『考えている時間』『解けた瞬間』『詰まっている沈黙』『クリアの余韻』の5シーンが揃いました。次はどこを鳴らそうか、まだ決めていません。あなたが好きなゲームのタイトル画面、どんな音でした? 覚えてたらコメントで教えてください。

リアクション(ログイン不要)

匿名で残せます • 同じリアクションは1日1回まで

コメント(ログイン不要)

まだコメントはありません。最初のひとことをどうぞ。

誰でも投稿できます • 名前のみ。メールアドレスは集めません

次に読む

おすすめエッセイ · 2026-07-04

解けない私が、Aliensrockさんの『Demon Lord: Just A Block』で骨から目が離せなかった話

解けないけどパズル大好きな私が、実況を見て『あっ』に立ち会う連載。11本目はまたAliensrockさんで、2026年4月に出たばかりの『Demon Lord: Just A Block』。倒された魔王が頭蓋骨だけの姿でダンジョンを渡り歩く、ローグライクの皮をかぶったパズルゲームです。