2026-09-25 · history
インスタント・インサニティ(1967) — 四万一千通りのうち、たった一通り
1967年、パーカー・ブラザーズは4つの立方体を積むだけの玩具を「インスタント・インサニティ」の名で売り出した。ルールは単純――四方どこから見ても、側面の4色を揃える。だが可能な積み方は41,472通りあり、条件を満たす並べ方は実質一通りしかない。前身は1900年に特許を取った「キャッツェンジャマー」パズルで、1940年代には「ザ・グレート・タンタライザー」の名で親しまれていた。ケンブリッジの学生たちは1947年、偽名でこの前身パズルに挑み、色を頂点、対面の色を辺とする図に置き換えて解いてみせた。本稿は、この色合わせ玩具の出自と、パズルを計算量理論の対象として扱う伝統が、半世紀後の『Portal』研究にまでどう続いているかをたどる。