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関連エッセイ
Macchi ら: 触らせても解けず、「部品に見える絵」に変えたら正答率が33ポイント上がった — Fukai が読む
ミラノ・ビコッカ大学の Laura Macchi らによる査読誌論文(Journal of Intelligence, 2026年5月9日)。「材料を手で動かせるとひらめきやすくなる」という通説を二つの実験で検証した。六本の鉛筆で正三角形を四つ作る問題では、実物を渡しても正答率は 27.3% から 32.6% へ動いただけで有意差はなし。一方、マッチ棒の計算パズルを本物のマッチ棒の写真に差し替えると、触らせないまま正答率が 46.7% から 79.3% に上がった。効いていたのは手ではなく、「これは部品でできている」と絵が語ることだった。
McCaughey ら: 人がヒントを買う量を変えるのは「値段が変わった」と聞いた瞬間だけ — Fukai が読む
Linda McCaughey ら3名による、査読誌 Judgment and Decision Making 掲載のオープンアクセス論文。観測を1つ買うたびにお金がかかる課題を5実験・延べ755人で回し、人は情報の値段が変わると買う量を変えるが、その変化はほぼ「事前の計画」で起きており、遊んでいる最中の手応えではほとんど動かないことを示した。ヒントやスカウトに値段をつける設計者に直接効く結果である。
Hu et al.: 人は他人の満足を「選択肢の数」抜きで見積もる — Fukai が読む
Beidi Hu、Alice Moon、Eric VanEpps による Psychological Science 掲載の査読済み論文(2026年1月)。事前登録済みの実験6本・参加者10,092人で、人は自分の満足には選択肢の数を反映させるのに、他人の満足を予想するときはほとんど反映させないことを示した。選択肢の数を並べて見せる、順位で答えさせる、数を言い直させる——この3つで見落としは小さくなる。プレイテストと選択率の読み方に直結する話である。
Lu et al.: フローを生むのは「難しさ」か「注ぎ込んだ努力」か — Fukai が読む
Hairong Lu らによるフローと心的努力の査読論文(Psychological Research, 2025)。視覚弁別課題で「難しさ」と「解けそうだという見込み」を別々に操作したところ、難しさの操作は強く効いた(ηp²=0.64)一方、期待の操作は試行単位でのみ弱く効き(d=0.04)、フローの逆U字は p=0.053 と境界、P300 はフローと無関係だった。N=37 の探索的研究である。
Jeong et al.: 同じ問題でも、答え方を変えると難しさが変わる — Fukai が読む
Harim Jeong らによる認知負荷とインタラクション設計の論文(JMIR Serious Games、査読済み)。タブレット上のストループ課題で、刺激を固定したまま答え方だけを文字ラベルから色パッチに変えると、6〜12歳の子ども127人で正答率が 0.86 から 0.91 へ、反応時間が 85.4ms 短縮した。前頭前野の脳指標には有意差が出なかった。


