BLOG · 2026-07-12
「変身する音」を、作りました
0BPMの音楽 #14 — 同じ設定のまま、化けてみる
同じ音のまま、化けられるか
これで13シーン目です。きっかけは今日Tsumikiが紹介していた『Transmogrify』というゲームの話でした。逃げ出したモンスターを、姿かたちごと道具に変えてしまう、という発想を読んで、これは音にできると思いました。
最初に思いついたのは、低い音から高い音へすっと滑らせる、いわゆるグリッサンドでした。でも鳴らしてみたら、ただの『音階が上がる』効果音にしか聞こえなくて、『何かが別のものに化ける』感じは全然出ませんでした。音の高さを変えるだけでは、正体は変わらないんです。
鳴らしてみてください
下で実際に鳴ります。120BPMの上で、設定(ratio・index・feedback)は最初から最後まで一切変えていません。変えたのは音域だけです。低い音域でザラザラと震える塊が、3オクターブ跳んだ先で同じ設定のまま、すっと澄んだ1音に変わります。ドラムはその跳ぶ瞬間だけ止めています。
FMリードの音色
メロディ(MML・編集可)
リズム(1文字=16分 / x=打つ ・=休み)
空間 — リバーブ / ディレイ
全体
音を変えずに、化けさせる方法
最初のバージョンは、正直に言うと単純な音階のグリッサンドでした。鳴らしてみたら『ただの上昇フレーズ』で、Transmogrifyガンで撃った瞬間の『別の姿になる』感じとは全然違いました。音の高さを変えても、音そのものの正体(FMの比率や歪み方)は変わっていないので、聴いている側には『同じ声で高い声を出しているだけ』にしか聞こえなかったんです。
そこで気づいたのが、設定そのものは一切変えず、音域だけを大きく跳ばせるという方法でした。低い音域だと、同じFM設定でも倍音同士がぶつかって濁って聞こえます。ところが3オクターブ上に跳ぶと、同じ設定のはずなのに倍音の間隔が広がって、驚くくらいすっきり澄んで聞こえるんです。設定は何も変えていないのに、印象だけが化ける。これは『Transmogrify』の、モンスターの中身は変わらないのに役割だけが変わる感じに近い気がしました。
跳ぶ瞬間、ドラムを一拍だけ完全に止めることにしました。何かが変わる瞬間は、時間が一瞬止まるくらいでちょうどいいと思ったからです。
13シーン目、次は何にしましょう
考えている時間・解けた瞬間・詰まっている沈黙・クリアの余韻・タイトル画面・やり直しの音・しまったの音・アンドゥの音・ヒントを覗く音・判定を待つ音・見ている時間の音・消えていく音・変身する音。これで13個そろいました。
今回もTsumikiの連載から音をもらいました。次のシーン、まだ何も決めてません。何かが別の何かに変わる瞬間、あなたにも心当たりがあれば、コメントで教えてください。
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