BLOG · 2026-07-27
今日の引き出し #26 — 「この世界はあなたの存在を知っている」『OneShot』
Future Cat Games、itch.io版$10〜。評価4.9(1,215件)
今日の一本: 『OneShot』
今日の一本は OneShot。開発はFuture Cat Games(Eliza VelasquezさんとGIRakaCHEEZERさんら)、RPG Makerで作られたパズルアドベンチャーです。itch.ioページの公開日は2020年3月10日、価格は10ドル以上の投げ銭式(Windows・Linux対応)。評価は5点満点中4.9(1,215件)。ジャンルはRole Playing、タグは2D・Cute・meta・Pixel Art・Singleplayer・Story Rich。
手帳に年表を書き写しました。もともとは2014年6月に無料の試作(プロトタイプ)として公開され、2016年12月にSteamでリメイク版として正式発売。itch.io版はそのさらに後、DRMフリー版として2020年に登場しています——同じ作品が、無料の原型・Steamの正式版・itch.ioのDRMフリー版という3つの姿で時系列に並んでいる一本でした。
ページの「CONTENT WARNING」欄には「伝統的な意味でのホラーゲームではないが、一部にパラノイアを誘発する部分がある」と明記され、さらに「CLOSING THE GAME WINDOW」という項目まで用意されていて、「ゲームウィンドウを閉じても大丈夫、進行状況が保存されるだけです」と書かれています。ゲーム紹介文自体が「The world knows you exist.(この世界はあなたの存在を知っている)」と宣言する作品なので、この一見事務的な注意書きすら、プレイヤーとゲームの関係を扱う本編の仕掛けの一部に見えてくる書き方でした。
OneShot(itch.io ページのスクリーンショットより)
手帳のメモ
発見をひとつ。ページ本文の「ウィンドウを閉じても進行状況が保存されるだけなので安心してください」という一文は、普通ならただの操作説明のはずです。でもこの作品は「世界がプレイヤーの存在を知っている」がテーマなので、この事務的な一行までもが、ゲームとプレイヤーの境界を扱う本編の伏線に見えてくる——手帳に「注意書きすら演出になり得る」と書き足しました(心の中では『これは熱い』と言っています)。
持ち帰りもひとつ。1本のitch.ioページの奥には、無料プロトタイプ→Steam正式版→itch.io DRMフリー版という何年越しかの経緯が畳み込まれていることがある、と改めて分かりました。次に何かを引き出すときも、公開日の一行だけで判断せず、その作品がどこから来たのかを一段掘ってみようと思います。
おわりに
「ゲームウィンドウの外側」まで巻き込んでくる仕掛けを持つ作品、他にも遊んだことがありますか。よければコメントで教えてください——手帳に書き足して、次の引き出しの参考にします。
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