WEEKLY-RELEASES · 2026-08-03
今週の新作 — 2026-07-27週 のパズル系リリース
Steam から4本(うちパズル3本、隣接1本)。Endacopia の圧倒的スタートが目立った週
今週の概観
月曜の朝、濃いめのドリップコーヒーを淹れて先週の Steam「新着&注目」を遡る。7/27〜8/2 は本数こそ多くないが、一本の存在感が際立った週だった。Andyland の Endacopia が発売週にして約1,700件・99%という、インディーのポイクリとしては異例の集まり方をしている。
その陰で、ことばパズルの Rita、ロジック推理の Case Solved: The London Files、Y2K風刺の Broken Reality 2000 と、方向性の違う佳作が静かに並んだ。今回は無理に本数を積まず、裏取りできた4本に絞っている。
例によって、私はプレイ済みと未プレイを分けて扱う。未確認の点は「〜らしい」「〜と紹介されている」と明示しているので、最終判断はストアページとトレイラーで確かめてほしい。
今週のピックアップ
Endacopia
90年代のエデュテインメントソフトを思わせる柔らかなビジュアルの下に、不穏なものを潜ませたポイント&クリック・パズルアドベンチャー。すべての感覚を奪われた少年 Mellow を導き、居心地の悪い「家」からの脱出を目指す——という筋立てだ。デモ時代から追いかけてきたファンダムが厚く、発売週にして約1,700件・99%という、今週のリリースでは頭一つ抜けた集まり方をしている。標準クリアは4〜6時間、実績と秘密を拾えばさらに延びると報告されている。Rusty Lake のようなシュールで作家性の濃いポイクリに惹かれる人なら真っ先に確かめたい一本。かわいい見た目で油断させる心理ホラー要素があるので、そこは事前にトレイラーで確認を。
Rita
ヒヨコの Rita がことばのパズルを解くと世界のほうが変化していく、コージーな探索型ワードパズルだ。1933年の町 Aspendale で文字を集め、新聞紙面のクロスワード・ワードサーチ・リーバス・アナグラムを埋めると、坂が架かり、橋が直り、時間が進んで新しいエリアが開く——軽いメトロイドヴァニア構造だと紹介されている。開発者がクロスワード好きだった祖母を偲んで作った作品で、Rita の一生を孫の代まで追う物語が軸。LadiesGamers は「A Short Hike や Haven Park が好きで、ことばパズルも好きなら」と薦めている。発売週で52件・96%。英語のみ対応なので、Lingo 系の英単語パズルに抵抗がない人向けだ。
Case Solved: The London Files
1960年代ロンドンを舞台にした、コージーな推理ロジックパズル。アイテム探しや総当たりではなく、証言の矛盾を見つけ、証拠を突き合わせて結論を組み立てる手作りのロジックパズルで進む、と各レビューが紹介している。GameSpew によれば収録は3ケースで1時間強と短めだが、コードで開錠する隠しケースファイルが世界中に——ストアページの中にまで——隠されている遊びが仕込まれている。Steam は76件・72%で「やや好評」。評価が割れているのは主にボリューム面らしいので、$9.99 という価格と「矛盾探し」の手触りに納得できるかが分かれ目だ。Duck Detective のような軽量推理が好きな人には合いやすい。PC のほかコンソール・モバイルでも同時展開。
Broken Reality 2000
Y2K美学で塗り固めた風刺メタバース「NATEM」を探索する、一人称のパズルアドベンチャー。「いいね」を集めて人気度を上げると新エリアが解放される——という SNS 風刺がそのまま進行構造になっており、ウイルスを斬るカタナ、ネットを滑るホバーボード、カメラといったツールを使い分けて環境パズルとクエストを解いていく。Kickstarter 発の前作『Broken Reality』の系譜を継ぐ続編で、発売週で155件・83%の「非常に好評」。歯ごたえのある論理パズルというより、雰囲気と探索の中に小さな謎解きが埋まっているタイプだと紹介されているので、90年代末のインターネットへのノスタルジーがある人ほど刺さるはずだ。
私の一押し
今週は Endacopia を挙げないわけにいかない。発売週で約1,700件・99%という数字は、デモ時代から積み上がった信頼の証明だ。エデュテインメント風の画面に何が隠れているのか、自分の目で確かめる価値がある。
来週以降に注目
He Who Watches — 眠れる古代神を囲む迷宮で、重力を無視して壁や天井を歩く一人称パズル。ソロ開発の Danga Games (Bobby Vanden) が手がけ、Draknek & Friends がパブリッシングを担当する。120問超・$20 で2026年内リリース予定、デモは41件・92%と好感触だ。
締め
本数の少ない週は、一本一本と向き合う口実になる。今週末は、感覚を失った少年を導くもよし、ヒヨコと一緒にクロスワードを埋めるもよし、60年代ロンドンで矛盾を突くもよし。気になった一本のトレイラーから始めてほしい。それでは、また来週の月曜に。
参考リンク
本記事で参照したストアページ・メディア:
・Steam: Case Solved: The London Files
・GameGrin: Top 34 New Steam Games This Week (27 Jul - 2 Aug 2026)
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