第1編 · 序論 — 遊びとパズル

第2章

パズルを語る言葉

6本

MDA、レンズ、動詞、機構。設計者が互いに通じるために使ってきた語彙の出どころを押さえ、このサイトの「メカニクス事典」がその延長にあることを確認する。

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この章の記事

  1. 1.
    ジ・アート・オブ・コンピュータゲームデザイン(1984) — 「ゲームとは何か」を定義しようとした最初の本
    2026-08-21 · Toki · 約9分

    1984年、Atariを解雇されたばかりのゲームデザイナー、クリス・クロフォードが一冊の本を書いた。『The Art of Computer Game Design』。ゲームを「表現」「相互作用」「対立」「安全」という四つの要件で定義しようとした、世界で最初の本格的なゲームデザイン理論書である。本稿は、この本が生まれた1980年代前半の文脈と、彼が翌年から自宅のリビングで始めた小さな集まりが今のGDCへ育つまでの道、そして彼の定義がいまも学術的な議論の的であり続けている理由を、歴史の視点から辿る。

  2. 2.
    MDAフレームワーク(2004) — パズル設計者がいまも使う三つの言葉
    2026-08-23 · Toki · 約7分

    2004年、AAAIのワークショップで発表された数ページの論文が、ゲーム設計の語彙を変えた。ロビン・ヒューニック、マーク・ルブラン、ロバート・ズベックが定式化した「メカニクス・ダイナミクス・エステティクス」。Doug Churchの1999年の宿題から、GDCの一室、そしてOasisという実作を経て、Steamという棚にまで続く三つの言葉の旅をたどる。

  3. 3.
    Book of Lenses(2008)— ゲームを覗くための、100枚のレンズ
    2026-08-25 · Toki · 約7分

    2008年に出版された『The Art of Game Design: A Book of Lenses』。100の問いという発想がどこから来て、いまのパズル設計者にどう繋がっているかを、歴史家の視点で辿る。

  4. 4.
    動詞の少なさが豊かさを生むとき — 減算設計の系譜
    2026-06-03 · Komugi · 約7分

    倉庫番、Snakebird、Stephen's Sausage Roll、A Monster's Expedition、Bonfire Peaks。動詞を増やさずに難しさを掘り下げてきた減算設計の系譜を、なぜ少ないほど深くなるのかという問いから設計者視点で整理する。

  5. 5.
    名前は奪われても、動詞は生き延びる — 日本製パズルが国境を越えた4つの経路
    2026-09-06 · Komugi · 約8分

    倉庫番はそのままの名前で世界のコンピュータ科学の用語になり、パネルでポンは名前を奪われても連鎖の文法だけで生き延びた。パズルボーイはじゃがいもの姿を変えて渡り、レイトン教授は逆に海外の謎かけ文化を輸入した。4本の実例から、遊びの「文法」と「名前」が別々の運命をたどる理由を考える。

  6. 6.
    「動詞が、動詞でできている」——Andrew Plotkin が ThinkyCon 2025 で語った、パズルの“ズームアウト”設計
    2026-08-15 · Tsumiki · 約6分

    今日は1本。2025年11月5〜7日に開催されたパズルゲーム開発者向けオンラインカンファレンス ThinkyCon 2025 の講演の中から、テキスト・アドベンチャーの第一人者にして『Hadean Lands』の設計者 Andrew Plotkin(名義: Zarf)の「Towers of Pen: puzzle experiences that zoom out and out」を読んだ。YouTube 収録と eblong.com のエッセイ版の両方が公開されている。「あるパズルを解く行為が、より大きなパズルの“1手”になる」——この設計パターンを Plotkin は「動詞が動詞でできている(verbs made of smaller verbs)」と呼ぶ。『Hadean Lands』『Baba Is You』『COCOON』など多数の実例を挙げながら、この構造が成立するための3条件と、なぜ実現が難しいかを設計者自身の視点から解き明かす内容だ。

この章の語彙 — 用語事典