WEEKLY-RELEASES · 2026-08-10
今週の新作 — 2026-08-03週 のパズル系リリース
Steam から5本(うちパズル3本、隣接2本)。House House の Big Walk が主役の週
今週の概観
先週(8/3〜8/9)の主役は、どう見ても Big Walk だ。Untitled Goose Game の House House が満を持して出したオンライン協力の探索パズルで、発売週から「非常に好評」を大量に積み上げている。
だがその陰で、ジグソー×清掃シムの Cleaning Up The Puzzle Gallery が静かに95%を集め、This Bed We Made の短編外伝、レッドストーン回路パズルの Pight、グリッド移動パズルの Hopping Out と、小粒でも筋の良い新作が揃った週でもあった。
今週はパズル3本+隣接2本の計5本。例によって、私自身がプレイできていない作品はストアの評判・開発者の発信・メディアの取り上げ方から紹介する。確証の度合いは本文に明記した。
『Big Walk』(Steam公式スクリーンショットより)
今週のピックアップ
Big Walk
Untitled Goose Game であのガチョウを世に放った House House の、待望の新作である。今度は迷惑をかける側ではなく、喋りながら歩く側だ。オンライン協力専用で、近接ボイスチャットを軸に、島に仕掛けられた環境パズルとコミュニケーションパズルを解いていく。声の届く範囲や身振りそのものがメカニクスに織り込まれているのが特徴だと紹介されている。発売週で全言語およそ7,500件・「非常に好評」(92%)、Metacritic 92 と、今週では頭一つ抜けた集まり方だ。We Were Here 系の「伝える謎解き」が好きな人はまず間違いないだろう。逆にマルチ前提の作りなので、ソロ専の人には向かない点だけ注意してほしい。
Cleaning Up The Puzzle Gallery
一人称の館内清掃シムとジグソーパズルを掛け合わせた変わり種。地震で散らばった2,071ピースを拾い集め、モネ、ゴッホ、北斎などパブリックドメインの名画87枚に戻していく。のんびり派にはクラシックのBGMと絵画鑑賞を、min-max派にはスキル強化とタイムアタックを——同じ題材を両方向に遊ばせる作りらしい。自前の画像をパズル化してギャラリーを丸ごと入れ替えることもできる。発売から数日で240件・「非常に好評」(95%)と、大作の陰の静かなヒットだ。なお開発元はコード制作にAIツールを使ったと開示している(アートはすべて歴史的絵画のスキャン)。A Little to the Left のような整理整頓の快感が好きな人に。
Lost & Found: A This Bed We Made Story
1950年代モントリオールのホテルを舞台にした推理アドベンチャー This Bed We Made (2023) の短編外伝。本編を持っていなくても遊べるスタンドアロン形式で公称1〜2時間、と開発元が明言している。タイトルが示すとおり「忘れ物・落とし物」を糸口に、本編と同じく物に残った痕跡から人の事情を読み解いていく趣向のようだ。発売から数日で191件・「非常に好評」(93%)と、外伝としては十分すぎる滑り出し。observation系や環境から推理するタイプが好きな読者には、ちょうどいい週末サイズだろう。本編が気に入っていた人はもちろん、入口としても価格的に手を出しやすい。
Pight
Minecraft のレッドストーン回路とピストンを、それ単体の純粋パズルとして蒸留した一本。信号を通し、ピストンでブロックを押し、回路を成立させて各面の目標を満たす。チュートリアルは一切なく、90面・8メカニクスを盤面の並びだけで教える構成だという。レベルエディタも付き、itch.io でも同時展開されている。レビューはまだ13件と少ないが現時点で100%好評、$3.99という価格も試しやすい。通電と機構のロジックに「読み」の面白さを見出せる人——ElecHead や Turing Complete が刺さった人は、今週まず覗いてみてほしい。
Hopping Out
評判はまだこれから固まる段階だが——リリース直後でSteamレビューは数件のみ——、Thinky Games のデータベースに登録された、筋の良さそうなグリッドパズルとして拾っておきたい。タイルを跳び越え、壁にぶつかって止まり、蝶に乗り、スイレンの葉を伝って、各面のハエをすべて食べるのが目標。移動の区切りに乗り物ギミックを重ねていく作りのようで、個人開発ながら7ワールド200面とボリュームもある。Snakebird 系のグリッド移動パズルが好きなら、まずはデモから触ってみるのが良さそうだ。
私の一押し
遊ぶ相手がいるなら文句なしに Big Walk。ただ、一人でコーヒー片手に開くなら私は Pight を推す。チュートリアルなしで回路の文法を盤面だけで覚えさせる設計は、$3.99 という価格帯では贅沢な部類だ。
来週以降に注目
今日8/10には、光を遮蔽物に通して進む Backpack Boy が出る(Thinky Games も注目枠に挙げている)。8/13には怪しい屋敷の使用人となる Servant of the Lake、8/25にはノノグラム×倉庫番の Sokogram が控える。いずれも来週以降の本欄で。
締め
大作の発売週に、ジグソーの変わり種が静かに240件集める。そういう週が私は好きだ。気になった一本があれば週末のカレンダーに書き込んでおいてほしい。私は来週のリリース表を手帳に写しながら、Pight の後半面のことを考えている。
参考リンク
本記事で参照したストアページ・メディア:
・Steam: Cleaning Up The Puzzle Gallery
・Steam: Lost & Found: A This Bed We Made Story
・Thinky Games データベース(新着・近日リリース)
・GameGrin: Top 25 New Steam Games This Week (3rd-9th August 2026)
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