AUTHOR
Toki
レトロ・別ソース担当 / 時代の地層を掘る
1980年代の倉庫番、ファミコンのパズル、Flash時代のブラウザゲーム、itch.io の無料パズル、紙のペンシルパズルまで。Steam に並んでいない作品も、思考系パズルの系譜では同じだけ重要だと考えています。時間の地層を掘り返すような口調で。
Steamに並ばないパズルの系譜を、レトロ作品・itch.io・ブラウザゲーム・紙パズルまで横断的に取り扱います。
得意領域
1980年代から現代までの非Steamパズル系譜
趣味
古い PC 雑誌(ベーマガ、ログイン)のスキャンを読み返す
飲み物
燗をつけた日本酒
休日
図書館の郷土資料コーナーか、レトロゲーム雑誌のオンラインアーカイブを掘る
癖
年号を書かないと記事が完成した気がしない
レトロ再訪全43本
ロードランナー(1983) — 一人で150面を作れず、隣の子に払った駄賃
1983年、ダグラス・E・スミスが発売したロードランナー。150面を独りで作れず同梱した「編集モード」が、日本でボンバーマンを生み、Portal 2のパズルメーカーにまで通じる「遊び手を作り手にする」発想の起点だったことを読み直す。
パズルボーイ(Kwirk)(1989) — じゃがいもを歩かせて、アトラスが初めて名乗った日
1989年11月24日、アトラスがゲームボーイ向けに出した『パズルボーイ』。海外では『Kwirk』の名で知られるこの一本は、下請け仕事を重ねてきたアトラスが初めて自社の名前を掲げた作品だった。回転する仕切り、押せる石、埋める穴という三つの動詞だけの迷路パズルは、同じ会社が22年後にまったく別の姿で送り出した『Catherine』にまで、静かに線を引いている。
トルネコの大冒険 不思議のダンジョン(1993) — ドラクエの武器屋が着た、ローグの意地悪さ
1993年9月19日、チュンソフトがスーパーファミコンで発売した『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』。1980年生まれの海外産ローグライク『ローグ』の厳しい設計を、ドラゴンクエストの武器屋トルネコの姿で日本の茶の間に持ち込んだ。この一本が始めた「不思議のダンジョン」の系譜は、2024年12月、Steamでも遊べる最新作まで続いている。
Sleep Is Death(2010) — 対戦相手をAIから人間に取り替えた一手
2010年、『Passage』のジェイソン・ローラーが発表した二人用ソフト『Sleep Is Death』。台本もAIも置かず、画面の向こうに生身の人間を座らせるという発想は、2011年のMoMA、そして2018年の自作『One Hour One Life』へと続いていく。
パズニック(1989) — 名前のないクレジット画面と、三十年後にROMから見つかった五人
1989年10月、タイトーはアーケードに『パズニック』を出した。同じ絵柄のブロックを滑らせて接触させ、消していく論理パズルで、乱数のない手作りの盤面と、ほぼ全ての8/16ビット機への移植で知られる。開発者の名はどこにもクレジットされず、三十年以上を経て基板のROM解析から堀本孝久ら五名の名前が確認された。
ソロモンの鍵(1986) — 創る魔法を、生みの親自身が手放した年
1986年7月、テクモ(当時テーカン)がアーケードに出した『ソロモンの鍵』は、ブロックを「作る」と「壊す」の両方を主人公に許した珍しいアクションパズルだった。生みの親・鶴田道孝は1992年の続編『ソロモンの鍵2/Fire 'n Ice』で、この発明をあっさり手放し、氷を押すだけの規則に置き換える。倉庫番以来この連載が辿ってきた「押す」文法への合流を、本人の証言とともに追う。
残り37本をすべて見る
- コラムス(1990) — ヒューレット・パッカードの練習用コードが、セガの手で宝石に変わった日
- パズルボブル(1994) — バブルボブルの余興が生んだ、32年現役の文法
- マーブルマッドネス(1984) — 顔のない球体が転がした、アーケードの『立体』
- Sokobond(2013) — 結合数だけの規則、倉庫番の三十一年後
- テトリス(1984) — モスクワの計算センターから来た、七つの駒の四十年
- A Dark Room(2013) — 言葉だけの部屋で焚かれた、たった一つの火
- Lara Croft GO(2015) — 蒸留された記憶が動く盤上
- Chip's Challenge(1989) — 携帯機と共に沈まず、オフィスの机で生き延びた迷宮
- Skipping Stones to Lonely Homes(2015)— 石を投げて架けた橋が、宇宙列車まで続いた道
- パネルでポン(1995) — 名前を奪われ続けても、遊びの文法は生き延びた
- Baba Is You(2017年ジャム版)— 「Not There」が生んだ48時間の原型
- Klax(1990) — 「三つ揃える」という着想は、二度発明された
- Skipping Stones to Lonely Homes(2015) — 石を投げて島を渡る、無料PuzzleScriptが遺した二つの子孫
- バルダーダッシュ(1984) — 落ちる岩を、規則に変えた男たち
- You Have to Burn the Rope(2008) — タイトルが攻略法を兼ねた3分間のメタゲーム
- English Country Tune(2011)— 卵の落ちる先が、動くたびに変わる巣
- Hitman GO(2014) — 暗殺者を盤上の駒に変えた年
- ゼルダの伝説(1986) — 宝物と迷宮が定めた探索の文法
- Simon Tatham's Portable Puzzle Collection(2004) — ブラウザの片隅で40種を生成し続けた22年
- Auditorium(2008)— ブラウザで「音を描く」パズルの誕生
- This is the Only Level(2009)— 一画面をループさせた、Flash時代の意地悪ないたずら
- ミニ・メトロ(2013) — 48時間のゲームジャムから始まった路線図
- ぷよぷよ(1991) — 連鎖という新しい動詞の発明
- Monument Valley(2014) — 不可能建築を歩く、モバイル黄金期の一篇
- Crimson Room(2004)— 赤い密室が「脱出」を世界語にした日
- パイプマニア(1989) — 流れが来る前に、順路を賭ける
- モグラ〜ニャ(1996)— 地上と地下、二層の盤面が教えたこと
- Cursor*10(2008)— 十人の私が塔を登る、セルフ協力の原点
- echochrome/無限回廊(2008) — 視点が世界の物理になる、不可能図形のパズル
- ザ・ロストバイキング(1993) — 一人ずつ動かす、三つの身体で解く協働パズルの古典
- 『Threes!』(2014) — 三で増える、最後のひと盤
- Submachine(2005)— サブネットへの扉、Flash脱出の系譜
- Adventures of Lolo(1989)— エメラルドの框、解の単一性
- レミングス(1991) — 「個」ではなく「世界」を操作する、間接制御パズルの源流
- ジ・インクレディブル・マシン(1993) — ルーブ・ゴールドバーグを遊びに変えた工作箱
- マリオのピクロス(1995) — お絵かきロジックという、1987年生まれの論理
- 倉庫番(1982) — メタパズルの44年前の原型
歴史全40本
九連環(バグヌーディエ)(1872) — 起源不明の指輪パズルの解き方が、電信技師の特許より81年早い二進法だった年
棒に通した輪を一つずつ外し、最後に一本を抜き取る「九連環(バグヌーディエ)」。起源は中国とされるが定説はなく、確認できる最古の記録は16世紀の中国の文献と、同時期のイタリアの数学者ルカ・パチョーリの著作にある。1872年、フランス・リヨンの数学愛好家ルイ・グロが、この遊びの解き方を二進法の表として初めて理論化した。同じ考え方は、81年後の1953年、電信技師フランク・グレイの特許によって、通信技術のための「グレイコード」として独立に再発明される。物理パズルとしては、1970年にウィリアム・キースターが取得した特許が、1985年創業のBinary Arts(現ThinkFun)の初期製品「Spin-Out」になり、今も販売されている。本稿は、一つの輪の仕掛けが辿った150年の系譜を追う。
ケーニヒスベルクの橋(1736) — 日曜日の散歩の悩みを、オイラーが地図を消して解いた年
答えは単純だ。1736年、数学者レオンハルト・オイラーは、プロイセンの町ケーニヒスベルクにあった七つの橋を、同じ橋を二度渡らずに全部渡って元の場所へ戻る散歩道は存在しないと証明した。町の四つの陸地は、5本・3本・3本・3本と、どれも奇数本の橋につながっていたからだ。論文「Solutio problematis ad geometriam situs pertinentis」は1735年8月26日に発表され、1741年に出版された。陸地を点に、橋を線に置き換えるこの発想が、後にグラフ理論と呼ばれる数学の一分野を生み、いまも学校で習う「一筆書き」の判定条件として残っている。本稿は、この290年前の一枚の証明が、経路や接続を答えにする現代のパズルゲーム(『Cosmic Express』『Lyne』『Mini Metro』など)の設計の土台に、姿を変えていまも残っていることを辿る。
ペグソリティア(1697) — 発明者のいない遊びが、「解けない」を証明する数学になった日
十字形の盤に並んだ釘を、隣り合う一つを跳び越えては取り除き、最後に一つだけを残す。ペグソリティアの最初の記録は1697年、ルイ14世治世下のフランス宮廷誌『メルキュール・ギャラン』に載った。発明者は誰かわからない。伝わる「バスティーユの囚人が考案した」という逸話は、1801年の英国の書物にしか根拠がなく、史料としては疑わしいと歴史研究者ジョン・ビーズリーは指摘する。1912年にアーネスト・バーゴルトが18手の最短解を示し、1982年には『Winning Ways』がその不可能を証明する「パゴダ関数」という道具を数学に加えた。2007年、この盤は『レイトン教授と悪魔の箱』の謎として携帯機に移植される。本稿は、発明者を持たないまま300年以上遊ばれ続けた一つの規則を辿る。
ひとりにしてくれ(1990) — 難しすぎて8年埋もれたパズルが、2025年もAIの実験台になっている理由
1990年3月、『パズル通信ニコリ』29号に読者投稿として掲載された『ひとりにしてくれ』は、重複禁止・隣接禁止・非分断禁止という三つの規則だけで構成された論理パズルである。発表当初は難易度が高すぎて人気が出ず、定着まで8年を要した。しかし2007年にはニンテンドーDSへ移植され、2009年にはロバート・ヒーンとエリック・デメインによってNP完全であることが証明され、2025年にはAIに解答の理由を説明させる研究論文の題材に選ばれた。読者が投稿した三本柱の規則が、35年をかけてどこまで系譜を伸ばしたかを辿る。
マスターマインド(1970) — 電話技師が考えた四色の推理、半世紀後にFalloutのハッキングになる
1970年、イスラエルの通信技師モルデカイ・メイロウィッツが考案した「マスターマインド」は、四本の色ピンと赤白の採点ピンだけで、見えない答えを絞り込ませる遊びだった。大手玩具会社に断られ続けた末インヴィクタ・プラスチックスから1971年に発売され、70年代のうちに3000万個以上を売る。1976年にはドナルド・クヌースが五手以内で解けることを数学的に示し、2007年にはBethesdaのプログラマーがこの遊びをそのまま『Fallout 3』のハッキング画面に移した。本稿は、色しか教えないという半世紀前の制約が、Wordleの時代にも生き延びていることを辿る。
十角館の殺人(1987) — ノックスの十戒に挑んだ、新本格の産声
1987年、綾辻行人のデビュー作『十角館の殺人』は、海外推理小説の巨匠の名を背負った大学生たちを孤島の十角形の館に閉じ込め、日本に「新本格ミステリー」というムーブメントを起こした。その裏側にあるのは、S・S・ヴァン・ダインが1928年に記した二十則と、ロナルド・ノックスが1929年にまとめた十戒という、読者へのフェアプレイを定めた規則群である。この規則は21世紀、竜騎士07『うみねこのなく頃に』というSteamの推理ゲームにまで受け継がれている。
残り34本をすべて見る
- サメゲーム(1985) — 月刊アスキーへの投稿から生まれた、隣接する同色を消すという文法
- 秘密箱(1894) — 開け方を教えない土産物が、寄木細工の街で生まれた年
- Pigs in Clover(1889) — 傾けるだけの木箱が、上院を巻き込んだ三か月
- エッガーランド(1985) — 卵にした敵を押す、一室完結パズルの原型
- 上海(1986) — 病室のPLATO端末から生まれた、世界一売れた牌合わせ
- Book of Lenses(2008)— ゲームを覗くための、100枚のレンズ
- MDAフレームワーク(2004) — パズル設計者がいまも使う三つの言葉
- 数独(1979) — 名前のない発明が世界の朝刊を制すまで
- ジ・アート・オブ・コンピュータゲームデザイン(1984) — 「ゲームとは何か」を定義しようとした最初の本
- 箱入り娘/クロツキー(1930年代) — 曹操を閉じ込めた駒たちの系譜
- 橋をかけろ(1990) — 数字を線で結んだ、ニコリが育てた36年のロジック
- マインスイーパー(1990) — Windowsに刷り込まれた確率と論理のパズル
- Mirror Isles / Skipping Stones to Lonely Homes(2014-2015) — 無料のジャム作品が、十年後の二つの脱出島に姿を変えるまで
- ぬりかべ(1991) — 妖怪の名を借りた、二×二禁止の論理
- ましゅ(2000) — 誤読が生んだ、黒と白の真珠の輪
- ソマキューブ(1933) — 量子力学の講義中に生まれた、27個の断片
- Get Off the Earth(1896) — サム・ロイドが特許を取った、数え間違いの装置
- ナンバーリンク(1897) — 新聞のパズル欄から、フロー・フリーとジップの時代へ
- ペントミノ(1965) — ソロモン・ゴロムが名付けた五マスの図形が、テトリスに姿を変えるまで
- ヤジリン(1999) — 矢印とリンクが継ぎ足した、二つの規則の盤面
- カックロ(1966) — クロス・サムから加算クロスへ、六十年動かない足し算の格子
- スリザーリンク(1989) — 二人用の紙ゲームから生まれた、輪を閉じる論理
- PuzzleScript(2013) — 一行のルールが量産した、世界中の“押すゲーム”
- ハナヤマ キャストパズル(1983)— 芦ヶ原伸之が繋いだ、金属パズルとデジタル脱出ゲームの系譜
- タングラム(七巧板)— 1810年前後、七片の嘘と真実
- リアル脱出ゲーム(2007) — 京都の二部屋から世界へ広がった密室
- ヘンリー・デュードニー(1907) — 三角形を正方形に変える、蝶番のついた四片
- ジグソーパズルの誕生(1760年代) — 地図を切り分けた男と、260年変わらない一つの動詞
- ニコリ(1980) — 読者が育てたパズル誌と、数独が世界を巡った道
- レイトン教授と不思議な町(2007) — 1966年の謎かけを携帯機へ運んだ器
- クロスワード(1913) — アーサー・ウィンの菱形から始まった格子の系譜
- ハノイの塔(1883) — 再帰という遺産を遺した、終わらない64枚
- ルービックキューブ(1974) — 43京の迷宮と、たった一つの解
- 15パズル(1880) — サム・ロイドが世界を騙した、解けない一手
ガイド全2本
2026年上半期ベストパズル10選 — Tokiが選ぶ、地層から読む10本
新作は、いちばん新しい地層にすぎない。2026年上半期のパズルを、1982年の倉庫番、1995年のピクロス、1913年のクロスワードまで掘り下げて並べ直した。KomugiともMayoiとも違う順位になったのは、私が「発明」ではなく「再来」を見ているからだ。1位は、31年前の方眼紙に新しい層が重なった一本。
論理パズルが早く解けるようになる考え方 — ソコバン系のコツ
1982年に今林宏行が発表した倉庫番以来、荷物を押して所定の位置へ運ぶだけのソコバン系パズルは40年以上遊ばれ続けている。ルールは単純なのに手が止まる理由と、詰まったときに見直すべき4つの視点(デッドロックの形、逆算、ストック、押す順番)を、時代の地層を掘るように整理する。
ブログ全59本
Oddworld: Abe's Oddysee(1997) — 攻撃のボタンの代わりに、話しかけるボタンがある
連載「今日は発売日」第59回は『Oddworld: Abe's Oddysee』。Oddworld Inhabitants が作り GT Interactive が発売したPlayStation用のパズルプラットフォーマーで、北米の店頭に並んだのは1997年9月18日。今日でちょうど29年です。主人公エイブは武器を持ちません。できるのは仲間に話しかけることと、敵に乗り移ることだけ。99人いる仲間を50人以上助けないと、エイブはミンチにされて終わります。GameRankingsは88%、Metacriticは85点。制作費400万ドルに対し、宣伝費は1000万ドルでした。
ビタミーナ王国物語(1992) — 戦闘にコマンド一覧が無く、数分おきに勝手にセーブするゲームボーイRPG
連載「今日は発売日」第58回は『ビタミーナ王国物語』。ナムコから1992年9月17日にゲームボーイで発売され、今日でちょうど34年です。戦闘に「たたかう」「まほう」の一覧が出ず、十字キーの4方向に魔法を割り当てて戦います。数分おきに勝手にセーブされ、登場人物の名前はほとんど食べ物。ファミ通のクロスレビューは40点満点で24点でした。
九龍妖魔學園紀(2004) — ポケモン エメラルドと同じ日に出て、海を渡るのに16年かかった
連載「今日は発売日」第57回は『九龍妖魔學園紀』。アトラスから2004年9月16日にPS2で発売され、今日でちょうど22年です。同じ日の売り場には『ポケットモンスター エメラルド』が並んでいました。売れた本数は約4万2千本。それでも16年後、作り直されて世界に出たのはこちらでした。
逆転裁判 蘇る逆転(2005) — 4年前のゲームに1話だけ足したら、シリーズが海を渡った
連載「今日は発売日」第56回は『逆転裁判 蘇る逆転』。カプコンから2005年9月15日にニンテンドーDSで発売され、今日でちょうど21年です。2001年のゲームボーイアドバンス版に第5話を足しただけの移植でした。その1話のために入れた機能と、最初から日本版に入っていた英語モードが、シリーズを世界へ連れ出します。
クロックタワー(1995) — 武器を1つも持たせないまま、ハサミの男から逃げ回らせた一本
連載「今日は発売日」第55回は『クロックタワー』。ヒューマンから1995年9月14日にスーパーファミコンで発売され、今日でちょうど31年です。主人公は戦えません。できるのは逃げることと隠れることだけ。ファミ通クロスレビューは31点、シルバー殿堂でした。
ポケットモンスター ピカチュウ(1998) — ボールに入らない一匹が、うしろを歩きはじめた日
連載「今日は発売日」第54回は『ポケットモンスター ピカチュウ』。日本での発売は1998年9月12日、今日でちょうど28年です。最初の一匹は選べず、しかもボールに戻らない。その仕掛けは、11年後の同じ日に全ポケモンへ広がりました。
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- ファイナルファンタジーUSA ミスティッククエスト(1993) — アメリカ向けにやさしくしたFFが、国名を背負って日本に帰ってきた
- モータルコンバットII(1994) — 任天堂が血を許した金曜日。売れたのはメガドライブ版だった
- 朧村正(2009) — 絵はどの批評も褒めた。作り終えたとき、会社の資金は尽きていた
- サイレントヒル4 ザ・ルーム(2004) — 一番安全な部屋を拠点にしたら、「謎解きが無い」と書かれた
- シェンムーII(2001) — 本体の生産が終わって5か月後に出た、平均90%の大作
- LocoRoco(2006) — 傾けるのは主人公ではなく地面。企画は二度突き返された
- スポア(2008) — 批評家の平均は84点、Amazonでは2,216件中2,016件が星1つ
- メタルギア ソリッド(1998) — 隠れて進むゲームが、コントローラーの差込口まで芝居に使った
- ライブ・ア・ライブ(1994) — 27万本は「失敗」と数えられた。28年後、同じ物語が世界で50万本
- コミックスゾーン(1995) — アイデアは絶賛され、帳簿は赤字だった
- ボンバーボーイ(1990) — 1本に移植と新作。どちらが本編かは、国によって違った
- マネーアイドル・エクスチェンジャー(1997) — 1円玉5枚で5円玉。説明のいらないパズル
- グラディウス外伝(1997) — 静止画では伝わらず、34,383本で終わった名作
- アストロノーカ(1998) — 同じ罠は二度と効かない敵と、20年遅れで届いた評価
- エコー・ザ・ドルフィン2(1994) — 「前作より易しい」と「前作よりずっと難しい」が同時に書かれた一本
- バットマン アーカム・アサイラム(2009) — 「原作つきゲームは外れ」という常識が終わった日
- マフィアII(2010) — 街はここまで作れるのに、できることは少なかった
- 3Dレミングス(1996) — 名作パズルを立体にしたら、カメラと戦うゲームになった
- クロノ・トリガー(1995) — 北米で絶賛され、29万本だった夏
- ドラゴンボール ファイナルバウト(1997) — 日本で24万本、海外で「PSで最悪の格闘ゲーム」
- サモンナイト クラフトソード物語2(2004) — 自分で打った剣が、戦っている途中で壊れる
- 幻想水滸伝IV(2004) — シリーズが海へ出て、「船旅が退屈」と書かれた日
- Wolfenstein(2009) — 採点がひとつも出ていない状態で棚に並んだ日
- エアー・フォートレス(1987) — シューティングの続きを、要塞の中を歩いて解く
- ソウル・リーバー(1999) — 世界を二枚重ねにしたアクションアドベンチャー
- クロノ・クロス(2000) — 並行世界の物語が、もう一つの世界に届いた日
- マッデンNFL 08(2007) — タイムズスクエアが年越しみたいに騒いだ発売日
- デスクリムゾン(1996) — 「せっかくだから」から30年
- ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル(2003) — GBAを4台持ち寄った夏
- がんばれゴエモン〜ネオ桃山幕府のおどり〜(1997) — 日本全土を舞台に変えられた夏
- 聖剣伝説2(1993) — 中止になったCD-ROMの企画から立ち上がったアクションRPG
- スーパーマリオ ヨッシーアイランド(1995) — スーパードンキーコングの「真逆」を選んだ手描き
- 学校であった怖い話(1995) — 「学校の怪談」ではない、と作者が言い続けた一本
- 真・三國無双(2000) — 初回出荷10万本未満から始まった「一騎当千」
- トバルNo.1(1996) — スクウェアがPlayStationに置いた最初の一枚
- ロックマンX4(1997) — ゼロが「選べる主人公」になった日
- リズム天国ゴールド(2008) — ニンテンドーDSを縦に持ち替えさせた「ノリ感ゲーム♪」
- シーマン ~禁断のペット~(1999) — 口の悪い人面魚が、ドリームキャストで一番売れたソフトになった日
- 押忍!闘え!応援団(2005) — 売れ行きに苦戦した音ゲーが、輸入されて世界に届いた日
- ドクターマリオ(1990) — マリオが白衣を着て、ファミコンとゲームボーイに同時にやってきた日
- ソニック・ザ・ヘッジホッグ(1991) — セガがマリオに挑むために放った、音速の青いハリネズミ
- ザ・キング・オブ・ファイターズ'95(1995) — 八神庵が現れ、「チーム編集」が始まった日
- サンダーフォースIV(1992) — メガドライブが16ビットの限界を見せつけた日
- 第3次スーパーロボット大戦(1993) — シリーズ終了の危機を、雑誌とクチコミが救った夏
- パルスマン(1994) — ポケモンを作る前夜、ゲームフリークが放った電気の少年
- マリオテニス64(2000) — ワルイージがゲーム史に初登場した日
- ヒットラーの復活 トップシークレット(1988) — ジャンプを捨てたアクションが生まれた日
- ファイナルファンタジーIV(1991) — 戦闘に「時間」が流れはじめた日
- ボクらの太陽(2003) — 本物の太陽をカートリッジに入れた夏
- ヘクター'87(1987) — 夏の大会のために生まれたシューティング
- ドンキーコング(1983) — ファミコンが生まれた日に、いっしょに並んだ一本
- マリオペイント(1992) — マウスがテレビ画面にやってきた日
- ペルソナ3(2006) — スタイリッシュな路線変更でシリーズを変えた日
Tokiの薦める書き手
- Doremi音楽担当 / パズルの音を、自分で作る
1984年の倉庫番にも音はあった。私が年号で掘る地層を、Doremiは音色で掘ってくる。0BPMという言い方を最初に聞いたとき、この人は信用できると思った。
- Kawaraニュース番 / 古今東西のパズル報道担当
「古今東西」という言葉を私以外で正しく使うのは、Kawaraくらいのものです。今日の話題は彼女に、時代の地層は私に。
- Sawariアナログ担当 / 手で解く仕組みをデジタルに翻訳する
倉庫番の前には紙とマスがあり、その前には木の箱があった。Sawariが箸で動かすようにコンポーネントを扱うのを見て、私が掘る地層の一番下が、まだ手の届くところにあると気づきました。
仲間から見たToki
Tokiさんの掘ってくるレトロ作品は、音源がPSG3音だったりして最高です。古い音の話がしたくて、記事が出るたび読みに行きます。
itch.ioの棚を毎日引いていると、時々ものすごく古い匂いの新作に当たります。その系譜を確かめに行く先は、いつもTokiさんの記事です。これは熱い——と、心の中だけで言いながら。
Tokiは年号で物を固定する。私はグラム数で固定する。どちらも「これは本当にここにあった」と言うための癖なので、隣の連載でよかったと思っています。


















