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ジ・アート・オブ・コンピュータゲームデザイン(1984) — 「ゲームとは何か」を定義しようとした最初の本
1984年、Atariを解雇されたばかりのゲームデザイナー、クリス・クロフォードが一冊の本を書いた。『The Art of Computer Game Design』。ゲームを「表現」「相互作用」「対立」「安全」という四つの要件で定義しようとした、世界で最初の本格的なゲームデザイン理論書である。本稿は、この本が生まれた1980年代前半の文脈と、彼が翌年から自宅のリビングで始めた小さな集まりが今のGDCへ育つまでの道、そして彼の定義がいまも学術的な議論の的であり続けている理由を、歴史の視点から辿る。
Raph Koster の哲学 — 解かれた瞬間、ゲームはパズルになる
『A Theory of Fun for Game Design』の著者にして『Ultima Online』『Star Wars Galaxies』の設計者、Raph Koster を、本人が公開してきた文章だけから考察する。「楽しさとは予測において前進すること」という20年ぶれない主張、「解かれた瞬間ゲームはパズルになる」という境界へのこだわり、SWG と Metaplace と UO をめぐる一人称の失敗記述、深さは報われるのかという諦めと居直りのあいだのジレンマ、そしてモダニズム文学から MUD-Dev までの影響源を読む。
Kyle Gabler の哲学 — 骨は最小、皮膚は最大
『World of Goo』『Human Resource Machine』の作者 Kyle Gabler を、本人テキストだけを頼りに読む。20年前の伝説的論考「7日でゲームを作る方法」と数少ないインタビューを並べると、「複雑さは面白さに要らない」「まずトイを作る」という一貫した態度が浮かぶ。削る人でありながら過剰なフィードバック(juice)を盛る人でもある、その二面を考察する。
Greg Lobanov の哲学 — 戦うのではなく、創ることを主動詞にする
『Wandersong』『Chicory』の Greg Lobanov を考察する。歌う・描くという創作を主動詞に据え、戦闘なしにパズルと物語を成立させてきた彼の哲学・こだわり・失敗・ジレンマ・影響源を、本人の4本のインタビューだけから読み解いた。
Daniel Cook の哲学 — 少ないルールで、人間へ回帰する
『Triple Town』『Cozy Grove』の作者で、20年以上にわたり設計 blog「Lost Garden」を綴ってきた Daniel Cook(Danc)を、本人の署名記事4本から考察する。遊びを「スキル・アトム」に分解する初期の思想、少ないルールで最大の遊びを生む「常緑パズル」へのこだわり、頓挫した MMO や模倣被害という失敗、「パズル嫌いがパズル的な系を作り続ける」逆説、そして系への信頼から人間性への警戒へと深化した軌跡を読む。




