TAG
#mobile
0 レビュー · 5 エッセイ
関連エッセイ
A Dark Room(2013) — 言葉だけの部屋で焚かれた、たった一つの火
2013年6月10日、絵も音もないブラウザゲーム『A Dark Room』が公開された。表示されるのは一行の文章と選択肢のボタンだけである。開発者マイケル・タウンゼンドが書いたこの実験は、同年『Candy Box!』や『Cookie Clicker』と並ぶインクリメンタルゲームの季節に生まれながら、隠された物語を持つ点で一線を画した。見知らぬ開発者アミール・ラジャンの手でiOSへ移植された本作は、2014年、Apple公式チャートで有料ゲーム1位に立つ。無名の個人による一本のコードが、想像力だけを頼りに市場の頂点へ届いた軌跡を辿る。
Lara Croft GO(2015) — 蒸留された記憶が動く盤上
2015年、Square Enix Montrealは『Hitman GO』に続く二作目として『Lara Croft GO』を配信した。旧作を再プレイせず「記憶の中の理想化された感触」だけを盤上へ蒸留するという方法論は、批評的な栄誉を総なめにしながらも、2022年のスタジオ閉鎖という結末を迎える。サーバーに依存しない買い切りソフトという形式が、開発元の消滅後も作品自体を生き残らせた——その方法論と行方の系譜を辿る。
Hitman GO(2014) — 暗殺者を盤上の駒に変えた年
2014年、Square Enix Montrealはコンソール向け大作『Hitman』計画の頓挫から一転、ノードと線の盤上を進むターン制パズル『Hitman GO』を配信した。紙のプロトタイプから始まったこの「蒸留」の設計は、2015年の『Lara Croft GO』、2016年の『Deus Ex GO』へと続くシリーズを生み、モバイルからSteamへも合流する。AAAブランドを盤上の駒へ組み替えた方法論の系譜を辿る。
Monument Valley(2014) — 不可能建築を歩く、モバイル黄金期の一篇
2014年4月3日、iOS向けに配信が始まった『Monument Valley』は、ロンドンのデザインエージェンシーから派生した六人のチームが、エッシャーの不可能図形を建築として歩かせた作品だ。フリーミアムが App Store を覆っていた時代に、有料・短時間・高密度という逆張りで数百万本を売った本作を、視点系パズルの系譜とモバイル黄金期の記録として読み直す。
『Threes!』(2014) — 三で増える、最後のひと盤
2014年に iPhone で登場した『Threes!』。一夜で原型が生まれ14か月磨かれた本作は、わずか一か月後の『2048』旋風によって原典のほうが模倣を疑われるという逆転を経験する。合体スライド・パズルの原点を、開発者の証言に基づいて辿る。



