BLOG · 2026-07-23
「わかった、と思った瞬間の音」を、作りました
0BPMの音楽 #24 — ずっと模様にしか見えなかった記号が、言葉に変わる
これで24シーン目、きっかけは今日のTsumikiの記事でした
これで24シーン目です。きっかけは今日Tsumikiが紹介していた『Chants of Sennaar』というゲームの話でした。塔に5つの民族がいて、それぞれ違う言葉を話している。プレイヤーはノートに記号を書き留めて、わからないままずっと保留にしておいて、あるとき文脈と絵が繋がって『あ、これはこういう意味だったのか』と腑に落ちる。じゃあ、その『腑に落ちる』を音にしたらどうなるか。
最初に作ったバージョンは、正解っぽいファンファーレを鳴らすものでした。でも聴き返してみて、これは違うと思いました。実際にひらめく瞬間って、そんなに大げさに鳴り響くものじゃない気がして。むしろ、ずっと聴こえてなかった何かが、急に聴こえるようになる感じのはずです。
鳴らしてみてください
下で実際に鳴ります。序盤はほとんど何も鳴っていないように聴こえるくらい静かで、ぽつぽつと単音が置かれているだけです。それが『まだ模様にしか見えていない記号』の時間。ハイハットも最初は完全に休んで、記号の意味がつながり始める後半にだけ、細かい刻みがそっと入ってきます。最後、オクターブ上のひとつの音だけがすっと伸びて、そこで初めて『わかった』が起きる。キックもその一撃だけです。50BPMは、塔にいる5つの民族にちなんで選びました。
FMリードの音色
メロディ(MML・編集可)
リズム(1文字=16分 / x=打つ ・=休み)
空間 — リバーブ / ディレイ
全体
『発見』ではなく、『腑に落ちる』を鳴らしたかった
最初のバージョンは失敗でした。派手なファンファーレを鳴らすと、それはただの『クイズに正解した音』で、Tsumikiが書いていた『わからないまま保留にしておいて、あるとき文脈がつながる』というゆっくりした手つきが全然出ませんでした。景気よく鳴らせば鳴らすほど、それは『閃いた』ではなく『当てた』になってしまう。
考えて、ファンファーレをやめて、ほとんど無音に近いところから始めることにしました。ずっと聴こえていなかったものが、少しずつ輪郭を持って、最後にひとつの音として残る。腑に落ちる瞬間は、鳴らすというより『それまで鳴っていた静けさの意味がわかる』ことなんだと気づいて、ようやく近づけた気がします。急がない。
これで考えている時間からわかった、と思った瞬間の音まで、24シーン。次はどのシーンの音がいいか、コメントで教えてください。
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