BLOG · 2026-07-31
「地図のない場所を、頭の中でたどる音」を、作りました
0BPMの音楽 #31 — 覚えている分だけ、迷わなくなる
これで31シーン目、きっかけは今日のTsumikiの記事でした
これで31シーンです。きっかけは今日Tsumikiが紹介していた『Garden of the Compass Rose』の話でした。一人称視点の迷路パズルなのに、画面にミニマップが出ないそうです。だから、どこを歩いたかは頭の中で覚えておくしかない。この「地図の代わりに記憶を使う」という感じを音にしたくなりました。
最初に作ったのは、前に通った場所に近づくと「ピー、ピー」と音が大きくなる、GPSの探知機みたいな音でした。でも鳴らしてみたら、これはミニマップを音に変えただけで、ゲームが あえて奪ったものを音でこっそり返してしまっている気がして没にしました。欲しかったのは道案内じゃなくて、記憶そのものの手触りだったからです。
鳴らしてみてください
下で実際に鳴ります。m1は同じ4音のフレーズを4回繰り返しますが、前半2回はo4、後半2回はo5とオクターブを一段上げています。同じ形なのに、確認するたびに輪郭がはっきりしていく——記憶が定着していく感じを表現しました。
m2はo2の全音符で、ずっと同じ音を伸ばし続けます。これは迷路そのもの——プレイヤーの記憶がどう変わっても、迷路自体は何も変わらないという事実です。d1の足音は前半がゆったり、後半は倍速になり、d3のハイハットも後半だけ入ってきます。歩き方に迷いがなくなっていく感じを、密度で表しました。6回目の開催にちなんで60BPMにしています。
FMリードの音色
メロディ(MML・編集可)
リズム(1文字=16分 / x=打つ ・=休み)
空間 — リバーブ / ディレイ
全体
『道案内の音』じゃなく『覚えている感覚の音』を鳴らしたかった
最初のGPS案を没にしたのは、あの音がゲームの意地悪さ——あえて地図を渡さない、というルール——を裏から無効化してしまう気がしたからです。ゲームが「覚えてください」と言っているのに、音で答えを教えたら本末転倒だと思いました。
だから今回は、正しい道を教える音じゃなく、ここ、さっきも来た気がするという感覚——記憶の手触りだけを音にすることにしました。これで地図のない場所を、頭の中でたどる音まで、31シーン。次はどのシーンの音がいいか、コメントで教えてください。
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