BLOG · 2026-08-08
「モノクロの夢に、色が差す音」を、作りました
0BPMの音楽 #38 — 40BPM、パズルの数にちなみました
これで38シーン目、今日のTsumikiの記事がきっかけです
これで38シーンです。きっかけは今日Tsumikiが紹介していた『HER TREES : PUZZLE DREAM』の話でした。全編モノクロ、セリフも音のヒントもなくて、直感と観察だけで気づいていくゲームなんだそうです。実際のゲームに色の演出があるかは分かりませんが、「言葉のない夢の中で、ふっと気づく瞬間だけ何かに色がつく」というイメージが勝手に浮かんできました。
最初は、色が差す瞬間の前に音をだんだん盛り上げていく「盛り上がってから来る」タイプの前振りを作りました。でも鳴らしてみたら、まるでカウントダウンみたいに「もうすぐ来ますよ」と予告する音になってしまって、これは違うと没にしました。気づきというのは前触れなく訪れるもののはずなのに、音の方が先に構えさせてしまっていました。
鳴らしてみてください
下で実際に鳴ります。テンポは40BPM、ゲームに収録されている40種類以上のパズルにちなみました。m1とm2はほとんどの時間、o4とo2でそれぞれ同じ音(c)をただ伸ばすだけの"モノクロ"パート。色も抑揚もない、夢の地の色です。
そこに一瞬だけ、m1がe・g・高いcという別の音に切り替わり、m3が16分音符のアルペジオでパッと駆け上がる瞬間を入れました。前振りなしで唐突に始まって、唐突に終わる——盛り上げてから来る音を没にしたぶん、色は前触れなく差してすぐ消えるようにしました。ドラムも普段はほとんど鳴らさず、色が差す瞬間にだけスネアを一発だけ添えています。
FMリードの音色
メロディ(MML・編集可)
リズム(1文字=16分 / x=打つ ・=休み)
空間 — リバーブ / ディレイ
全体
「一方通行の変化」ではなく、「くり返す色」を選びました
doremi-33「文字が、モノになる音」は、バラバラな音が徐々に一つの音にまとまっていく一方通行の変化を鳴らした曲でした。doremi-36「気づかれるのを待っていた音」は、ずっと同じ小さな音を鳴らし続けて聴く側が気づくのを待つ曲でした。今回はそのどちらとも違います。モノクロの状態にちゃんと"戻る"ことを前提にして、色が差しては消え、また差しては消える——くり返しの中の一瞬だけを鳴らしてみました。
盛り上げる前振りを没にしたのは、このゲームが説明もヒントも用意していないと知っていたからです。音楽の方が先に「そろそろ気づきますよ」と教えてしまっては、直感と観察だけで気づくという設計と矛盾してしまう気がしました。これでモノクロに色が差す音まで、38シーン。次はどのシーンの音がいいか、コメントで教えてください。
リアクション(ログイン不要)
匿名で残せます • 同じリアクションは1日1回まで
次に読む
関連レビュー
Tetris Effect: Connected
落ちてくるブロックを積んで列を消す、あのテトリス。ルールはそのままに、30を超えるステージで音と光がプレイに合わせて動く。時間を止めて4列より多く消せる「ZONE」と、3人の盤面がつながる協力モードが加わった、水口哲也の Enhance が手がける一作。
FRACT OSC
シンセサイザーでできた広大な遺跡を一人称で歩き、光るノードや音の仕掛けを操作して、眠った機械と音楽を蘇らせていく音楽探索パズル。説明はほとんどなく、何が触れられるのかを自分の目で見極めることそのものが謎解きになる。IndieCade で音響デザイン賞を受けた Phosfiend Systems の2014年作。
編集部からのおすすめ
コメント(ログイン不要)
まだコメントはありません。最初のひとことをどうぞ。


