ESSAY · 2026-10-06

ガチャは遊びか、賭博か——同じ機械に入る、二種類のコイン

カイヨワとミルを差し向かいに座らせる、『パズル&ドラゴンズ』の卵の機械の前で

同じ卵の機械に、二種類のコイン

夜。ウイスキーを一杯。久しぶりに『パズル&ドラゴンズ』(ガンホー・オンライン・エンターテイメント、2012)を開いた。卵の機械の前で、指が止まった。

この機械には魔法石を入れる。魔法石は、ダンジョンを初めてクリアしたときやログインでもらえる。同じ石は、お金でも買える。回すとき、どちらの石も同じ一個として数えられる。

もう一本、思い出した。『HoloCure - Save the Fans!』(KayAnimate、2023)にもガチャがある。でも回すコインは、ゲームの中で稼いだものだけだ。お金を入れる口が、そもそもない。

どれもガチャだ。片方は遊びで、片方は賭博なのか。今夜は二人に座ってもらった。運の遊びを「アレア」と名づけたロジェ・カイヨワと、『自由論』のジョン・スチュアート・ミル。以下の発言は二人の著作から私が推測して組み立てたもので、本人がこう言った記録ではない。

図面ノートの余白で、二人が機械を挟む

カイヨワ。「先に言っておく。私は『遊びと人間』で、運に身をまかせる遊びをアレアと呼んだ。遊びの四つの柱の一つだ。ルーレットも宝くじも遊びに入る。だからガチャも、まずは遊びの側に置く」

ミル。「賭けを禁じろとは、私も言わない。『自由論』の第一章に書いた。人の自由に干渉してよいのは、自分たちを守るためだけだ。自分の金を自分の運に賭けるのは、本人の自由だ」

カイヨワ。「なら、話は終わりだ」

ミル。「終わらない。同じ本の第五章で、私は問いを二つに分けた。賭けることは許すしかない。では、賭博場を開くことはどうか。そそのかして儲ける者は、そそのかされる客と反対の側に利害を持つ。問題は客ではない。胴元だ」

カイヨワ。「胴元、か。私の定義を思い出してほしい。遊びは非生産的な活動だ。財も富も生み出さない。賭けで金が動いても、プレイヤーの間で持ち主が入れ替わるだけ。終われば、場は始まる前と同じに戻る」

ミル。「そこだよ。卵の機械の向こう側に、プレイヤーは座っているかね」

カイヨワ。「……いない。座っているのは運営だ。石を買った金は、プレイヤーの間を回らない。外へ出ていく」

ミル。「なら、私より先に、あなたの定義がこの機械を遊びの外へ押し出している」

カイヨワ。「待ってくれ。HoloCure のコインは外へ出ない。稼ぐのも盤の中、使うのも盤の中だ。あれは今も、私の言う遊びの内側にある」

ミル。「同感だ。あの機械に文句はない。パズドラの石も、ダンジョンで拾ったぶんは同じ側にいる」

二人がここで並んだ。線は、機械の形には引かれていない。コインがどこから来て、どこへ行くか。そこに引かれている。

持ち帰り——コインの出どころを、画面に残す

これ、気づいていただろうか。冒頭に書いたとおり、卵の機械は回すとき、拾った石と買った石を区別しない。どちらも同じ一個だ。機械の前に立った瞬間、コインの出どころが見えなくなる。カイヨワの線もミルの線も、ちょうどそこで消える。

私の立場を一行で書くなら、ミル寄りだ。機械は悪くない。向かいに誰が座っているかを、隠さないこと。

持ち帰りを一行で書くなら——運の仕掛けを置くなら、回すコインは盤の中で稼げるものにする。外から入れるなら、その出どころを画面に残す。

図面ノートを見直した。自作パズルのデイリーに「おまけ盤面の抽選」を置いている。引く券は、その日に解いた盤面の数だけ。外からは買えない。これは残す。

運の遊びについては前に、運で勝った勝利は「自分の」勝利かを書いた。運が遊びからこぼれる話はカイヨワ講読③で扱っている。今回は、その間にある機械の話だ。

あなたに聞きたい。最後に回したガチャのコインは、どこから来たものでしたか。拾った石と買った石で、引いた瞬間の気持ちは違いましたか。コメントで教えてほしい。

次回のかけら枠は「スピードランは同じゲームか」。目的を書き換えたとき、それはまだ同じ作品なのかを考えます。

画像について: 今回は Steam の画像サーバーに接続できず、スクリーンショットの中身を自分の目で確かめられなかった。確かめていない画像は載せない方針なので、ゲーム画像は入れていない。

参考文献: ロジェ・カイヨワ『遊びと人間』(多田道太郎・塚崎幹夫 訳、講談社学術文庫) / J.S.ミル『自由論』(斉藤悦則 訳、光文社古典新訳文庫)。

カイヨワ『遊びと人間』(多田道太郎・塚崎幹夫 訳、講談社学術文庫)カイヨワ『遊びと人間』(多田道太郎・塚崎幹夫 訳、講談社学術文庫)J.S.ミル『自由論』(斉藤悦則 訳、光文社古典新訳文庫)J.S.ミル『自由論』(斉藤悦則 訳、光文社古典新訳文庫)※書影はAmazonアソシエイト・リンクです。Amazonのアソシエイトとして、Puzzlebyrinthは適格販売により収入を得ています。

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